蕨生に移住してきた手漉き和紙職人・千田さんは、子どもや祭りのない地域の状況をさびしく思っていた。分け隔てなく親しくなれる機会を作りたい…その思いを手漉き和紙職人や木こり、芸術家、民宿経営者などの移住者仲間や森林文化アカデミーの学生・教員、美濃和紙の里会館の館長さんたちと共有し、立ちあがったのが「美濃和っ紙ょいマルシェ」である。和紙の里会館となりの広大な芝生広場で、フランスのマルシェ(市場)さながらに様々なお店を並べ、子ども向けの遊び場を作ったり、音楽やライブペインティングなどのパフォーマンスを行おうというもの。最初は知り合いに声をかけて出店者やパフォーマーを集めていたら、噂を聞きつけた近隣の飲食店や地元の名物「まきばあちゃんのはげまんじゅう」、朝市などが出店を決め、地域を巻き込んだイベントとなった。
イベント当日、芝生広場の中央には巨大な竹のジャングルジムが出現! がっしりとした作りで、遊ぶ子どもたちを受け止めてくれた。手作り品やフェアトレード雑貨、職人によるワークショップなどを目当てに市内外から訪れた来場者はなんと1,000人を越え、主催者たちもびっくりの大成功を収めた。地元の方たちと一緒に開催したからこそ、大勢のお客さんの共感を得られたと実感している。
イベントをきっかけに地域の人との交流も広がり、餅つき大会などのお楽しみ会を単発で行っている。地元の方だけでなく美濃市中から参加者が集まり、回を重ねるごとに蕨生地区の盛り上がりを感じる。次の和っ紙ょいマルシェは、蕨生の里を流れる清流・板取川と山を絡めてアウトドアイベントにしていきたいと考えている。千田さんたちの挑戦はまだまだ続いていく。
活動日 年一回
お問合せ
0575-34-0310(大光工房)
https://www.facebook.com/minowasshoi/
代表プロフィール
千田崇統さん
各務ヶ原より自然を求めて移住し、紙すき職人として独立を機に工房を併設した家を購入。昨年からは消防団に入り、同世代の知り合いも増えた。イベントを通して地元とのつながりが深まったと感じている。