12月5日(金)、うだつの上がる町並みにて「片付けワークショップ」をついに開催しました。 今年すでに2回実施した空き家ツアーシリーズの最終回。 「片付け」とはいえ、美濃を体感する旅の一環として企画したこの回、その様子をお届けします。
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まずは天候との戦い。前日には全国的な寒波で美濃にも今冬初の雪。まさに「美濃の冬を体感する」にはぴったりの日でしたが、当日は晴れ→曇り→雨→晴れと、めまぐるしい空模様でした。 安全を考えて事前に市役所の協力で大型テントを設置していましたが、結果的にこれが大正解。「備えあれば憂いなし」。

さて、集合、オリエンテーションの後はいよいよ蔵出し作業。
メインは蔵の2階・1階ロフト部分からの荷物の運び出し。 想像以上に参加者のみなさんの動きが軽い軽い。バケツリレー方式でどんどん運び出してくれました。 古道具・民具たちはホコリだらけでしたが、並べられた古道具たちはまるでアートのよう。 光沢を取り戻す木肌を見て、「無垢材の味」に唸る瞬間も。



そして何よりこの蔵という場所が非常に良い空間だということを改めて感じます。うだつの上がる町並みから薄暗い通路を経て開ける中庭空間、そこから蔵に入ると広がる大ホール。さらに2階へ入ると暗い中に小窓から差し込む光に古民具たちが照らし出されてなんとも不思議な空間です。
作業は午前中の2時間でしたが、あっというの一時でした。


お昼以降は蔵から徒歩5分の「まだ名もない古民家」に場所を変えて。
今年から美濃のすまいづくりで管理・運営をしているこの空き家。2つの和室+縁側の建具を取り外して参加者+ゲスト+運営の総勢25名だって収容可能。普段は襖や障子で区切っておいていざとなったら一つの空間に。この辺の柔軟性が昔ながらの古民家のいい所。
そして午後のトークセッションへ。
「美濃のすまいづくり」紹介のあと、美濃が誇る古民家おじさん?にバトンタッチ。と思いきやまずは地元武義高校生6人による空き家研究発表。実は古民家おじさん、高校生の課題研究の伴走を担当されていて、空き家繋がりで高校生にも発表してもらったのでした。彼らの足を使ったリサーチと10年前のリサーチを比較した内容は興味深かったですね。ここにいると気づかない美濃町の変化に気づかされました。
続いてご本人パート。美濃が、否、岐阜が誇る古民家おじさん。直前で少ししか話すことないよなんて言ってましたが、そこはきっちりしっかりリアルな美濃・空き家・残置物のこれまでと現状、そして今後について話していただきました。何より口だけじゃない、実践を通した地に足のついた活動なので説得力が違います。

そして今回各務原からお越しいただいたPEP UP CIRCLE。古民家おじさんから繋がったご縁でお越しいただきましたが、正にこれが美濃でもやりたいという活動内容。これまでの試行錯誤の様子もありながら少しずつ形になってきている様子。何よりこの過程を楽しんでいる様子が垣間見えてその状態がなんとも羨ましい。
倉庫にはレスキューしすぎた?古道具やら古材やらが次の出番を待ち構えているらしいです。そして倉庫も拡張するとのことなので、これからは今までレスキューできなかったもの達もさらに集めれるのかなと思うと今後のPEP UP CIRCLEの活動もさらに楽しみです。
そして完全に同じ形でなくても、美濃でも残置物をアップサイクルする仕組みを作っていきたいですね。こちらの活動にも乞うご期待。
※古道具・古材の集め過ぎには要注意!というのは古民家おじさん、PEP UP CIRCLE共通した見解の模様。ついついレスキューしたくなって既になんだか色んなものを集めかけている所なので、心に刻んでおきましょう。
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12月13日(土)には今回発表してくれた武義高校生により、片付けワークショップをしたうだつの上がる町並みの蔵付近にて古道具・民具の展示、販売会を実施するとのことです。週末に美濃にお越しの方は是非覗いてみて下さい。

すべてが終わった時にはすっかり晴れてきれいな夕焼けが見れました。

